J2021年のJリーグがいよいよ幕を開ける。本稿では新たなシーズンに挑むJ1各チームの注目選手を2名ずつピックアップ。チームとしてのポイントも紹介する。ニュースターの誕生を期待したい。
◎ガンバ大阪
遠藤保仁が今年もジュビロ磐田でプレーすることが決まり、生まれ変わりを強く感じさせるガンバ。宮本恒靖監督体制で3シーズン目となった昨年はショートカウンターが目立っていた。現在のトレンドである高い位置でのボール奪取を武器に、運動量と激しさ、そして縦への速さを見せて2位の座を手に入れた。
今年はそのスタイルをより強め、6年ぶりのタイトル獲得を目指す。
J3に参戦していたU23チームはその役割を終えたが、そのタイミングもまた、トップチームが生まれ変わることに一役買うことになる。U23があればプレー時間を伸ばすことを優先させて主にJ3で修業を続けたであろう期待の若手たちが、チームがなくなったことでトップチームの選択肢として横一線に存在する。試合経験も大切だが、上のレベルでプレーすることは一気に才能を開花させることに繋がる。
そしてそれは、若い力を引き出し、しかもそれに負けないためのプレーをしなければならない中堅の選手たちのパフォーマンスを高めることになる。若い選手が力を発揮することと中堅の選手が真価を発揮することが同時に起これば、タイトルは自ずと近づいてくる。
天皇杯では決勝で川崎フロンターレに敗れた。勝ち点が離れていたとはいえ、リーグ戦優勝も目の前で決められた。悔しさを溜め込んで迎えるクラブ創設30周年の今シーズン、宮本監督が初タイトルを手にすることで、新しい時代が始まったことをはっきりと示したいところだ。