■注目選手(1) DF:森下龍矢(サガン鳥栖から加入)
最も効果的な補強は森下だった、ということになる可能性は十分ある。
明治大学からサガン鳥栖に加入した昨年、森下はリーグ戦33試合に出場(先発は25試合)した。思い切りの良い攻め上がりで鳥栖の推進力となり、ゴールも3つ記録した。そのプレーぶりによって、プロ1年目ながらオフには数チームが獲得を争った。
名古屋に移籍した理由を、成長したいから、と明かした森下は、フィッカデンティ監督の戦術に飛び込み、そのうえで自分の良さを発揮することに挑む。
マテウス、前田直輝、相馬勇紀といったサイドアタッカーが個で仕掛ける場面が目立つ名古屋の攻撃は、静かに引いて守ることを選んだ相手に対して相性が悪い。サイドバックがそういう相手をかき乱せば、ゴールが生まれやすくなる。取りこぼしをなくす打開策として、森下が躍動する。
チェゼーナの監督を務めていたフィッカデンティ監督は、長友佑都を自ら獲得している。プレーだけでなく、メンタルやコミュニケーション面でも長友と重ねられることが多い森下をどう成長させるのか、という点も注目だ。