名古屋グランパス 取材カメラマンが狙う!Jリーグ2021注目選手(12)の画像
和気あいあいと戦う名古屋グランパスの選手たち 撮影:原壮史
Jリーグ2021注目選手

J2021年のJリーグがいよいよ幕を開ける。本稿では新たなシーズンに挑むJ1各チームの注目選手を2名ずつピックアップ。チームとしてのポイントも紹介する。ニュースターの誕生を期待したい。

名古屋グランパス

 昨年はマッシモ・フィッカデンティ監督によって34試合で28失点しか喫しない堅守のチームが作り上げられ、3位でシーズンを終えた。

 堅守のチームを支えているのは5人の選手だ。

 中谷進之介丸山祐市のセンターバックコンビとゴールキーパーのミッチェル・ランゲラック。この3人は34試合にフル出場を果たしている。センターバックが全試合フル出場を果たせるということは、カードと引き換えに止めるシーンが少ないということだ。それは、稲垣祥米本拓司のダブルボランチが堅いことの証しでもある。ただし、稲垣も34試合に先発出場しており、イエローカードをもらったのは3回だけだ。クリーンにデュエルを制し、ゴールに鍵をかける。そして、前線が個の力でゴールを奪い、守りきる。

 リーグ戦の半分の17試合を完封し、9度のウノゼロ勝利を記録したこの強固な守備ブロックに弱点があるとすれば、替えが利かない、ということだ。2020年に怪我で離脱したのは米本だけだったが、2年連続で過密日程を固定メンバーで乗り切ることを前提にするのは不安が付きまとう。

 しかも、今年はACLがある。

 そこで、名古屋は積極的な補強を敢行した。中谷と丸山がフル稼働するしか選択肢のなかったセンターバックには木本恭生を、中盤には長澤和輝を獲得した。

 さらに、個の力が求められる前線には齋藤学柿谷曜一朗が加わり、フィッカデンティ監督は2チーム分の攻撃カードを持つことになった。

 今挙がった4人は、実力は間違いなしで引手数多でありながら、昨年レギュラーとしてプレーできていなかった選手でもある。プレーすることに貪欲になっている実績十分の選手たちは、もうひと花咲かす意欲に満ち溢れている。ACLとリーグの両方でフル稼働することも大歓迎だ。

 実力者が揃った堅守のチーム、安定した成績を残すことは間違いない。

PHOTO GALLERY Jリーグ2021注目選手
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4