■クラブ・ワールドカップの存在価値は?

 ただ、いずれにしても過去の大会を振り返ってみれば、クラブ・ワールドカップではヨーロッパ勢が圧倒的に強い。なにしろ、ヨーロッパ以外のクラブがこの大会で最後に優勝したのは2012年のコリンチャンスで、以後、今回のバイエルンまでヨーロッパ勢は8連覇しているのだ。

 考えてみれば当然のことだ。

 ヨーロッパのクラブと他の大陸のクラブでは財政規模が違いすぎる。そして、ヨーロッパのクラブは豊富な資金を使って他大陸も含めて世界中のスター選手を集めてチームを作っているのだ。それに対して、他大陸のクラブは人材の供給源が限られる。メキシコのチームには南米各国の代表クラスの選手が集まっているし、ティグレスの場合は元フランス代表のジニャクもいた。だが、たとえば2016年大会でレアル・マドリードと戦った鹿島アントラーズはほぼ日本人選手だけのチームだった。

 Jリーグでも、ACLでも外国籍選手の制限があるので、日本のクラブはヨーロッパのクラブのような外国籍選手を集めたチーム編成は無理なのだ。

 こうした「ヨーロッパ絶対有利」の状態を考えれば、このクラブ・ワールドカップという大会の人気が高まらないのは当然だ。日本で開催しても、UAEやカタールで開催しても、ヨーロッパのクラブが出場する準決勝以降を除けばスタンドは閑散としている。

 大住良之さんは「そんなサッカーに未来はない」の中で「FIFAは『24クラブのFCWC計画』を廃棄し、現状の『6地域連盟チャンピオン+開催国代表』という形を継続すべきだ」と述べているが、今のような状態ではこの大会を継続する意味はないのではないか。ヨーロッパ以外のクラブにとってはヨーロッパ・チャンピオンに挑戦できるのは魅力だが、ヨーロッパのクラブにとっては負担以外の何物でもない。「最後はヨーロッパが勝つに決まっている」ような大会にどれほどの存在価値があるのだろうか。

 大会を開催するのなら、それなりに興味のある形に変更すべきなのは当然のことだ。

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