ベガルタ仙台 取材カメラマンが狙う!Jリーグ2021注目選手(2)の画像
サポーターに感謝するベガルタ仙台イレブン 撮影:原壮史
Jリーグ2021注目選手

J2021年のJリーグがいよいよ幕を開ける。本稿では新たなシーズンに挑むJ1各チームの注目選手を2名ずつピックアップ。チームとしてのポイントも紹介する。ニュースターの誕生を期待したい。

◎ベガルタ仙台

 ベガルタのサポーターは(降格が無くて助かった)で良しとはせず、クラブそのものに対する不満や不信感を募らせたまま昨シーズンを終えた。勝てない時期が続き、不祥事があり、経営危機を救うはずのクラウドファンディングが途中で終了し・・・様々なことがあったが、クラブに対しての体質改善要求と現場の選手に対してのサポートを両立させることは精神的に難しいものだった。

 そんな中でもフラッグを手に最後までサポートし続けたサポーターが新シーズンに向けて心配しているのは、経営改善のための放出による戦力ダウンと、満足にできていない補強だ。特にフォワード登録の選手は赤崎秀平皆川佑介マルティノス、エマヌエル・オッティの4人(※2月7日時点)だが、マルティノスはサイドのアタッカーで、赤崎と皆川はJ1でレギュラーとしてフル稼働したことも、2桁得点を記録したこともない。シマオ・マテを中心にしぶとく守り、カウンターでオッティのスピードに頼って勝ち点を積み重ねることができるかどうか。

 そう考えた時に連想するのは、就任した手倉森誠監督が、ロンドンオリンピック永井謙佑を走らせて好成績を残した路線を継続させて、手数をかけないチームを作ってリオオリンピックに出場したことだ。

 ベガルタがJ1残留を果たすことができるかどうかは、サポーターと現場の熱い繋がりに託されている。東日本大震災の時にベガルタを率い、チームを躍進させて勇気を与えた手倉森監督の久々の帰還は、サポーターにとって最後の希望だ。クラブに不満があろうとも、実際に戦う選手たちへのサポートは変わらない。

「もう一度希望の光に」と言う手倉森監督の就任によって熱さを取り戻したサポーターの声援の解禁がいつになるのか。それが残留への最後の一押しになるかもしれない。

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