川崎フロンターレ、劇的初タイトル(1) “思わぬ苦戦”の理由の画像
決勝点を決める瞬間の川崎FW小林悠 撮影:中地拓也
■【画像】劇的勝利を収めた川崎フロンターレの写真全36枚■

■2月20日/FUJI XEROX SUPER CUP 2021 川崎フロンターレガンバ大阪(埼玉)

 劇的な試合だった。3つのゴールは観客へのエンターテインメントで、前半と後半ロスタイムに配置されたイベントのようだった。それほど、ボールとゲームを支配する力があった。

 この日、埼玉スタジアムに集まった観客やサポーターは4208人。もしコロナ禍でなければ、FW小林悠が勝ち越し弾を決めた瞬間、歓声や喜びでスタジアムが揺れたはずだ。過去最速での優勝、最高勝ち点、史上最多得点など、2020年シーズンにいくつもの記録を塗り替えたこのチームは、観る人を興奮させる術までも備えている。

 今季初となる公式戦のスターティングメンバーは、昨季から大きく変更はなかった。アンカーにジョアン・シミッチが入った他は、目新しさはない。旗手怜央が左サイドバックを務めたものの、それも昨季の天皇杯からの継続である。昨季のリーグベストイレブンに9人もの選手が選ばれたのだからそれも当然かもしれないが、その9人のうち7人が試合開始時点でピッチに立った。

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