なにもかもが未曾有の事態だった２０２０年。Ｊでは史上空前の勢いで川崎フロンターレが駆け抜け、ＡＣＬに出場した３チームは苦い結末を迎えた。ピッチ上ではさまざまな変化があったが、変わらないこともあった。新たな星が日々生まれ、偉大なディエゴは逝ってしまった。サッカージャーナリストの大住良之、後藤健生の２人が、あらためて激動の１年を振り返る。
―ＡＣＬヴィッセル神戸と横浜Ｆ・マリノスについては？ヴィッセル神戸は惜しいことをしましたよね？
後藤「ＶＡＲがねえ……」
大住「決勝戦もＶＡＲによるＰＫになっていたからね」
後藤「ＡＦＣ主催の大会は、あれが多すぎる」
大住「ヴィッセルの試合の２点目が認められなかった。その前のボールを獲った時が、ＶＡＲでファウルになったわけだけど。ああいうのは本当にサッカーをつまらなくさせるよね。だって相手選手もガッカリして失点を認めているのにさ、そこでＶＡＲが出てきてもね」
後藤「目の前で見ていた主審が流して、相手チームも諦めているのにね。決勝だってＶＡＲでＰＫになって。最後のペルセポリスの選手が倒されたところも、あれとどう違うのって感じだよね」
大住「そうだよね。ちょっとつまらなくさせるようなＶＡＲのやり方だよね」
後藤「西大伍が倒された、あの人違いとさ、中か外か。あれはもう正にＶＡＲがあってよかったねって思うけど」
大住「神戸と蔚山（ウルサン）の試合で、蔚山の同点ゴールがいったんは認められてから、オフサイドと判定されたのは良いけど」
後藤「あれは正しい」
