■長崎が上位2チームにプレッシャーをかけた
J1昇格を争う上位3チームの勝点差には、結果的に変化がなかった。
「結果的に」とするのは理由がある。変化が生じる可能性はあったのだ。
5連戦の3試合目となる第37節は、29日に多くの試合が開催された。そのなかで、3位のV・ファーレン長崎は28日に6位のアルビレックス新潟と対戦した。水曜日のナイトゲームから中2日で土曜日のデーゲームを戦うのは、2試合連続のホームゲームでも厳しいスケジュールだ。
この日は試合のない首位の徳島ヴォルティス、2位のアビスパ福岡を追いかける長崎は、勝点3をつかんで上位2チームにプレッシャーをかけたい。この試合を含めた残り6試合は、引分けも許されないトーナメントに等しく、勝負のポイントは先制点にあっただろう。
果たして、30分に新潟のゴールをこじ開ける。2試合連続スタメンのFW富樫敬真が、4試合ぶりの得点をマークしたのだ。後半の67分にはエジガル・ジュニオも4試合ぶりのゴールを決め、2対0とする。このまま逃げ切りに成功した長崎は、後半終了間際に同点とされた前節の悪夢を払しょくし、勝点70の福岡に並ぶ。得失点差では大きく上回っているため、暫定で2位に浮上したのだった。