■日本人中心のチーム作りで首位を快走

 徳島のチーム作りは、ライバルと対照的だ。

 2位の福岡は外国籍選手が多い。GKセランテス、CBドウグラス・グローリ、右SBエミル・サロモンソン、FWフアンマ・デルガドが、シーズンを通してチームの縦軸を形成してきた。

 3位の長崎も外国籍選手が存在感を放つ。昨シーズン途中から在籍するボランチのカイオ・セザール、コロンビア人FWビクトル・イバルボに加え、CBフレイレと背番号10を背負うルアンをシーズン開幕前に迎えた。10月には横浜F・マリノスからFWエジガル・ジュニオを補強した。

 日本人選手は経験者が揃う。W杯2度出場のFW玉田圭司(40歳)、J1で386試合出場のDF徳永悠平(37歳)、同345試合出場のCB角田誠(37歳)、同140試合出場のGK徳重健太(36歳)らがピッチの内外でチームを支え、16年リオ五輪代表のSB亀川諒史やボランチ秋野央樹らの中堅層も分厚い。「名前を聞いたことのある選手が多く在籍するチーム」と言えばいいだろう。

 ひるがえって徳島はどうか。

 外国籍選手は横浜F・マリノスから加入したDFドゥシャン、19年から所属するDFジエゴのふたりだ。ドゥシャンはここまで12試合、ジエゴは同13試合と、シーズン全体の3分の1ほどの出場にとどまる。日本人選手でスタメンが固められる試合は、このチームにとって当たり前の日常だ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4