香川真司を超えるか――。10月31日に行われたブンデスリーガ第6節、アイントラハト・フランクフルト対ヴェルダー・ブレーメンの試合で、鎌田大地はトップ下のポジションで先発出場。もはや日本代表MFにパスを出すことを躊躇うフランクフルトの選手はいない。
76分の場面を見ると、新加入のアミン・ユネスも鎌田に信頼を寄せているようだ。試合中に何度も同僚の日本人選手に縦パスを入れた長谷部誠は言わずもがなである。おそらく、10月に日本代表に召集され、コートジボワール戦で味わった欲しいタイミングでパスが来ないというフラストレーションを、フランクフルトでは感じていないのではないか。
鎌田によると、18/19シーズンにレンタル先のシント=トロイデンVVでゴールを量産し、ベルギーから戻ってくると、周囲の見る目が変わっていたという。そして昨季のヨーロッパリーグやリーグ終盤の活躍を通して、フランクフルトの中でごく自然な存在になったようだ。今ではチーム内で鎌田のことを好奇の目で見る者はいないだろう。