そのなかで「さすが」と思わせる活躍を見せているのは、FW小林悠(33歳)とMF大島僚太(27歳)、そしてMF家長昭博(34歳)だ。年齢を考えなければ小林も家長も十分日本代表で試合に出場できる力をもっている。とくに家長のボールキープ能力と視野の広さは、攻撃の大きなポイントになる。運動量も多く、試合終盤でも戦えるのは頼もしい。そして大島の技術の高さ、チャンスメークの能力は、「欧州組」のMF陣にもないものだ。

 今季の川崎は若い選手が躍動しているが、その代表がMF三笘薫(23歳)である。変幻自在のドリブルと決定力は、「10連勝2回」のなかでたびたび川崎に勝利をもたらしてきた。川崎のアカデミーで育ち、筑波大を経て戻ってきた選手で、U-23日本代表の中心になる選手だが、ジョージ・ベストを思わせるプレーは、ぜひとも日本代表で見たい存在だ。

 川崎の若手には、MF田中碧(22歳)、FW旗手怜央(23歳)といった高いテクニックをもつ選手がそろっており、来年の東京オリンピックで期待されているが、川崎のなかでもうひとり「日本代表に入れたい」という選手を挙げるなら、ことし湘南ベルマーレから移籍、右サイドバックとして好守両面で素晴らしい活躍をしている山根視来(26歳)だ。東京ヴェルディのアカデミーから桐蔭横浜大を経て2016年から曺貴裁前監督率いる湘南で鍛えられ、試合に出場してきた。日本代表の右サイドバックには酒井宏樹(マルセイユ=30歳)という絶対的存在がおり、コートジボワール戦では室屋世(ハノーファー96=26歳)も好プレーを見せたが、山根は是非見てみたい存在だ。

※第2回に続く

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