柏レイソルとは好勝負を展開

 一方、横浜FCはパスを受ける選手がきちんと中間的なスペースに入り、また複数のパスコースを確保できていた。そのため、前を向いて良い形でパスを受けることができたので、効率的にボールを前へ進めていくことができていた。

 13シーズン前、2007年の横浜FCはJ1で4勝しただけで最終的に最下位に終わってしまったが、今年はすでに6勝して現在13位。鹿島アントラーズや浦和レッズといったビッグクラブにも勝利し、つい先日には首位を独走する川崎フロンターレ相手にも2対3で敗れはしたものの善戦した。そのパスをつなぐサッカーの質も開幕(再開)当時に比べて格段に向上している。

 10月3日には、ユース同士の「横浜ダービー」の直後にトップチームがJ1第20節の試合で柏レイソルと対戦。スコア的には0対3の完敗となってしまったのだが、目下得点王争いで独走状態のマイケル・オルンガの個人能力の前に失点を重ねてしまったことによる敗戦であり、内容的にはむしろ横浜FCの方が上回っていた。

 横浜FCがオルンガのマークを誤ったのに対して、柏は3バックあるいは5バック気味にして中央での守備を固め、横浜FCのフィニッシュの段階でのパスを防ぎ切った。つまり、守備戦術の勝負として柏が上回った、そんな試合だった。

後編につづく

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