浦和レッズを松尾佑介が粉砕

 今シーズン、横浜FCユースはプレミアリーグ初挑戦となったが、横浜FCのトップチームも13年ぶりにJ1に昇格して、こちらも大いに健闘している。

 横浜FCユースが、終盤の2得点で浦和ユースに逆転勝ちした前夜、9月26日にはJ1リーグ第19節で両クラブのトップチーム同士が対戦し、横浜FCが勝利していた。

 前半の立ち上がりこそ個人能力に勝る浦和に押し込まれた時間帯があったものの、次第にボール・ポゼッションでも互角に持ち込んだ横浜FCは16分に左サイドの松尾佑介がコースを狙ったシュートを右下隅に決めて先制。さらに35分にもレアンドロ・ドミンゲスからのパスを受けて左のタッチライン際で抜け出した松尾が2点目を決めた。

 後半は、浦和が選手の並びを変更し、2列目からボランチの位置に下りた柏木陽介がうまくパスを散らして横浜FCゴールを攻め立てたが、横浜FCは冷静に、危なげなく守り切った。

 代表クラスの選手多数を抱える浦和の個人能力に対して、横浜FCはコレクティブ(集団的)なサッカー、“パスの質”で対抗した。

 浦和は確かにパスをつないで攻め込んではいた。だが、パスのコースやタイミングが微妙にズレてしまった結果、パスを受けた選手が後ろを向いていたり、パスを追うために無駄な走りを強いられ、本来のポジションとは違う場所でパスを受けたりすることになってしまった。挙句はバックパスでつなぐしかないような状況になってしまったのだ(浦和は、この横浜FC戦からミッドウィークのFC東京戦=第29節、さらに名古屋グランパス戦とホーム3連戦で無得点で3連敗とかなり心配な状態だ)。

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