■終盤の逆転劇が続いている!

 高円宮杯U-18プレミアリーグは、全国の18歳以下の年代のチームの最高峰を決める大会だ。毎年、「EAST」と「WEST」に分かれてリーグ戦が繰り広げられ、12月に東西の両リーグ戦を首位で終えたチームが対戦して年間王者を決めている。

 だが、今シーズンは新型コロナウイルス感染症の拡大によって「プレミアリーグ」は開催できず、各地域別で下部リーグに当たるプリンスリーグ、またはプレミアと合同という形のスーパープリンスリーグが行われている。要するに、全国リーグが中止となり、地域リーグの形になったのだ。

 だが、強豪ひしめく関東だけは「プレミアリーグ関東」という名称で開催されている。青森山田高校といった一部の強豪校は参加できないにしても、高校サッカー界の雄、市立船橋高校や流通経済大学附属柏高校、さらにはこの年代で実績のあるFC東京U-18なども参加したこの年代のトップリーグである。

 昨年のプレーオフを勝ち抜いて昇格を決めていた横浜FCユースにとっては、関東限定で、しかもホーム&アウェーではなく1回戦総当たり全7節という変則的な日程のリーグになってしまったとはいえ、待ちに待ったプレミアリーグ初参戦だった。

 その横浜FC、開幕戦こそ流経大柏とスコアレスドローに終わったものの、その後、市立船橋と浦和レッドダイヤモンズユースを連破して、首位に立って「横浜ダービー」を迎えたのだ。プレミアリーグ初挑戦の横浜FCユースにとっては大健闘と言っていい。

 結果だけでなく、内容的にも後方からパスをつなぐ自分たちのサッカーをしっかり展開して、狙い通りの戦いができてきている。

 また、「試合終盤の強さ」にも目を見張るものがある。なにしろ、第3節の浦和ユース戦では88分、90+4分に得点して3対1と逆転勝ちし、第4節の「横浜ダービー」でも86分、88分のゴールでいったんは逆転しているのだ。

 この2試合で、終盤の4得点すべてに絡んで“逆転劇”の立役者となった中川は、まさにエースと呼んでいいだろう。

 基本的には、横浜FCユースのスタイルはパス・サッカーである。
 センターバックではともに180センチの長身ながら足元の技術のある増田健昇と杉田隼(U-16日本代表)がコンビを組み、この2人に右サイドバックでキャプテンの田畑麟を含めた3人がゆっくりつなぎながら攻撃のスイッチが入るのを待つ。そして、両サイドをワイドに使ってボールを運んでいく道筋もしっかりと構築されている。

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