■得点チャンスを止める安定の川崎イレブン
マテイ・ヨニッチや藤田直之が底でボールを動かしてみるが、らちが明かない。
清武弘嗣が下がってきてダイレクトで大きなサイドチェンジをしてみても、スイッチが入りそうになると田中碧や守田英正、登里亨平、さらには齋藤学までもがファウルをしてでも早めにその流れを切ろうとした。セレッソにはフリーキックとコーナーキックが合計20本も与えられることになったが、こういう試合でよくある、セットプレーで1点、という展開にはジェジエウとチョン・ソンリョンがさせなかった。
苦労している状況で得たセットプレーでは、誰でもそのワンチャンスをものにしたいと思うだろう。しかしそれは、攻撃の時間がそのワンプレーで終わる、と見ることもできる。
いくら守られようが、自分たちの攻撃の時間が長ければいずれ点は入る。フロンターレの選手たちはそのことをよくわかっていた。
この試合結果で、2位と14ポイント差。残り13試合あるが、もう今シーズンのJ1の行方は決まったも同然。あとは数字上での優勝確定を待つのみだ。
フロンターレサポーター以外に残された楽しみは、フロンターレを1試合でも止めるのはどこか?ということだ。
守り切って勝つ、というのは不可能で、一か八かの乱打戦しかないのだろうか?