J3からJ1へ!ギラヴァンツ北九州・小林監督直撃インタビュー(2)バルサとギラヴァンツの共通原点の画像
小林伸二監督(ギラヴァンツ北九州)  (ギラヴァンツ北九州提供)
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 チームを磨き上げていくプロセスでは、カテゴリーが上のチームとの対戦が現在地を測る好機となる。ギラヴァンツ北九州においては、2019年7月の天皇杯2回戦がそうした舞台となった。

北九州はヴィッセル神戸と対戦する。神戸のスタメンには「VIPトリオ」と呼ばれるダビド・ビジャ、アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキの名前がなかったが、格上との対戦であることは間違いない。

 ここで小林伸二監督は、チームの方向性に「手応え」をつかむ。

 

──前からプレスをかけるサッカーは、小林監督自身がやりたかったサッカーなのですね。

「前から永遠にやり続けることはできないと思っていましたが、ボールをキープすることでそれが可能なのだと去年感じるんです。天皇杯でヴィッセル神戸とやったときに、40分までプレスがかかった。向こうの選手と監督さんがイライラした頃に先制されて0対4で負けてしまうのですが、“うまいチームにもこれぐらいまで効くのだな”と感じました」

──最初の失点は44分で、前半のシュート数は北九州が7本で神戸が3本です。前半は押し込むことができていました。

「プレスをかけるとボールを取れるし、そこでボールを取られないようにすれば意外にフィジカルは持つ。ボールを取って自分たちで回せるようにすれば、ハイプレスは続きます。前からプレスをかけているのでボールを取ったら距離感が近いところにサポートがいます。また取られても、瞬間の切り替えが早ければまた自分たちのボールになりますよね。瞬間的に何秒、何十秒か追いかけ回して奪い返せば、また自分たちのリズムでボールが回せる。そこは楽ですよね、イージーミスがない限りは」

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