■前半戦のMVPは北九州の加藤弘堅
2020年のJ2リーグは、ギラヴァンツ北九州を先頭に後半戦へ向かっていくことになった。
9月23日に第21節が行われ、北九州は水戸ホーリーホックにホームで0対3と完敗した。しかし、前節終時点で2位以下に勝点4差をつけていたため、勝点44の北九州は首位をキープしている。一方、2位の徳島ヴォルティスはアウェイで大宮アルディージャに2対1で競り勝ち、北九州に1差の勝点43としている。徳島はこれで5試合負けなしの2連勝だ。
3位のV・ファーレン長崎は、アウェイでFC町田ゼルビアと1対1で引き分けた。これで3試合連続のドローで、6試合連続で勝利から遠ざかっている。その6試合のうち5試合がアウェイということを差し引いても、このところの足踏み状態は気になるところだ。
長崎とは対照的に、勢いをつかんでいるのがアビスパ福岡だ。ホームでザスパクサツ群馬を1対0で退け、連勝を「6」まで伸ばした。勝点は37となり、長崎に3差まで迫っている。
前半戦のリーグMVPを選ぶなら、北九州のMF加藤弘堅を指名したい。
北九州の選手なら誰もが有資格者であり、GK永井堅梧、DF福森健太、岡村和哉、MF高橋大悟、FWディサロ・燦・シルヴァーノ、町野修斗らも貢献度は高い。そのなかでも、ダブルボランチの一角を担う31歳の存在感は際立つ。ボールポゼッションの中枢となっているのはもちろん、的確なポジショニングで前線からのプレスを操作する働きも担う。過密日程のなかで取り替えの効かない選手として機能した彼は、MVPにふさわしいだろう。