J2移籍活発(2)U-20W杯、久保建英と戦ったU-20代表ボランチの正念場【戸塚啓J2のミカタ】の画像
清水から新潟に移籍した鄭大世  写真:YUTAKA/アフロスポーツ
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■大宮は攻撃を、磐田は守備を強化した

 補強に動いたのは鄭大世らを補強した新潟だけでない。

 得点力不足に悩む大宮は、J2で4シーズン連続2ケタ得点を記録してきたイバを完全移籍で獲得した。最前線でボールを収める力は圧倒的で、加入直後から攻撃に厚みを生み出している。

 守備陣のテコ入れをしたのは磐田だ。横浜F・マリノスで出場機会に恵まれていなかった山本義道を、最終ラインに加えている。18年、19年と金沢でプレーしていた25歳のセンターバックは、16節から4試合連続で出場している。

 松本山雅FCに加入した前貴之も、横浜FMからの期限付移籍だ。守備的なポジションをマルチにこなす26歳は、新天地で主に右サイドバックを任されている。17年から19年までレノファ山口でプレーしていただけに、J2の戦いに素早くフィットした。10節の初出場から、すでに8試合に関わっている。

 福岡に加入した松本泰志は、1月のAFCU-23選手権に出場した東京五輪世代だ。所属元のサンフレッチェ広島では出場機会を得られなかっただけに、「すぐに(期限付き移籍を)決断した」という。4-4-2のダブルボランチの一角で6試合に出場しており、上位進出をうかがつチームを支えている。

 東京五輪世代のMFでは、ガンバ大阪市丸瑞希FC琉球入りしている。昨シーズンは5月にFC岐阜(今シーズンはJ3)へ期限付き移籍しており、2シーズン連続でJ2へ戦いの舞台を移すこととなった。17年のU―20W杯堂安律久保建英らとともに日の丸を着けたボランチは、ここから這い上がっていけるか。

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