■33歳の佐藤が3年10か月ぶりの復活弾
3位の徳島ヴォルティスはアウェイ、ホーム、ホームで勝点6をゲットしている。15節の松本山雅FC戦、今節のザスパクサツ群馬戦は、相手の順位を考えても勝たなければいけない相手だったが、しっかり勝点をつかんだのは評価できるだろう。勝利数は長崎と北九州に続いて2ケタ(10勝)に達し、勝点は北九州に2差の33だ。
群馬を2対0で退けた一戦では、佐藤晃大がゴールネットを揺らした。184センチの長身ストライカーが、16年10月23日以来およそ3年10か月ぶりとなる得点を記録した。
「お待たせしましたとしか言いようがありません。本当に遅くなって迷惑をかけました」
佐藤は09年に徳島でプロキャリアをスタートさせ、4年目の12年にJ1のガンバ大阪へ引き抜かれた。15年から再び徳島のユニフォームに袖を通し、15年、16年と4ゴールを記録したが、17年からはゴールを決められない日々が続いていた。
ストライカーが得点から遠ざかる。3シーズンも遠ざかる。どれほどの苦悩を抱えたのだろうか。想像することさえ難しい。
「ずっとしんどかったですよ」と佐藤は話した。それでも、周囲の支えに応えたいという気持ちが、「やり続けるしかないと思い続けて、やり続けました」という思いを立ち上がらせていった。
「使い続けてくれた監督だったり、スタッフだったり、パスを出してくれた選手だったり、ケガが多かったのでつき合ってくれたトレーナーだったり、いろいろな人のおかげでここまで来られたと思います」
徳島の前線はここまで7ゴールの垣田裕暉がけん引するが、今シーズンは戦力の厚みがいつも以上に問われる。33歳のストライカーの復活は、徳島にとって心強い。