リバプールが7-2で勝ったブラックプールのプレシーズンマッチで、90分間出場した選手は6人いる。FWフィルミーノ、MFナビ・ケイタ、DFフーフェル、この日は左サイドバックで出場したジェイムズ・ミルナー、GKアリソン、そして南野拓実だ。
南野は1ゴール1アシストに加えて、他にも得点シーンに絡んだ。何より、フロント3をその後ろで支える司令塔として、また、フロント3の攻撃に迫力を倍化させるための前線への動き出しを通して、リバプールに新たな可能性を提示した。
18/19シーズンの欧州チャンピオンズリーグ制覇、19/20シーズンのプレミアリーグ制覇と躍進を続けるクロップリバプールだが、サディオ・マネ、モハメド・サラーのスピードに対策を練ってくるチームが増えている。その中で、南野が得意とするペナルティエリアへの侵入や細かいボールタッチは、その補完要素となり得る。
20/21シーズンのリバプールにとって、南野にはいくつかの役割が考えられる。
まず一つ目は、昨季同様に、フロント3のバックアップだ。レッズが誇る自慢の攻撃ユニットも、リバプールがこなさなければならないすべての試合に出ることはかなわない。そのとき、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ、モハメド・サラーのいずれかの代役として、攻撃の穴を“なるべく”埋めるという役割だ。