■6試合連続複数得点で6連勝の北九州
この強さは本物だ。
ギラヴァンツ北九州の勢いが加速している。7月25日の7節から8月15日開催の12節まで6連勝を飾り、8勝1分3敗で2位につけているのだ。消化試合数がひとつ少ない4位の大宮アルディージャに勝点3を加えても、北九州は2位をキープする。
6連勝中はすべて複数得点(2点)をマークしている。残りふたつの勝利も4対0と2対0だ。12試合で19得点はリーグ3位であり、失点9はリーグ最少3位タイである。実に4つのクラブをJ1へ昇格させてきた小林伸二監督のもとで、攻守にバランスの取れたチームが出来上がっている。
振り返れば再開初戦のV・ファーレン長崎戦で、北九州は可能性を感じさせていた。アウェイで1対2の敗戦を喫したものの、相手ゴールに何度も迫ったのだ。試合後の小林監督は「選手がJ2の舞台に慣れて、もう少し自分のパフォーマンスがしっかり出せるように作っていきたい」と話したが、試合を重ねるごとに個々が持ち味を発揮するようになっている。
FC町田ゼルビアを2対1で退けた15日のホームゲームも、北九州らしさがピッチ上に映し出された。高い位置でボールを奪ってそのままフィニッシュへ持ち込む意図と、ボールを握って左右を広く使う仕掛けが、バランス良く使い分けられていく。ボールを保持する時間帯ではサイドチェンジを織り込みつつ、中央からの崩しも狙っていく。