後藤健生の「蹴球放浪記」 連載第20回「退屈な車窓。(だから)退屈な原稿」の巻の画像
ロシアW杯の日本対ポーランド戦入場券 提供:後藤健生
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タイトルをご覧あれ。この原稿は、読者への挑戦状だ。はたして、この原稿を最後まで読むことができるのかーー。

■西野監督のギャンブルを見届けて

 僕は飛行機に乗る時はトイレを我慢してでも窓側の席に座ることにしています。知らない場所を空から見るのは何より楽しいことです。

 ヴィクトリアの滝を見てからナミビアに向かった時(「蹴球放浪記」第13回参照)、チェックインする際に「窓際でお願いします」と言ったら、エア・ナミビアのカウンターで笑われたことがあります。「全部、窓際でっせ」と。

 SW139便は10人乗りの小型プロペラ機だったので本当に全部窓際でした。CAさんなどはいないので、コックピットから副操縦士さんが出てきて弁当を配ってくれましたっけ。

 飛行機だけでなく、列車でもバスでも車窓を見ながらの移動は大きな楽しみです。

 ワールドカップ観戦は1か月以上の長丁場になりますが、試合を見ている時間よりも列車や飛行機に乗っている時間の方がはるかに長い計算になります。試合はたった2時間ですから(延長・PK戦もありますが)、25試合観戦したとしても50時間。しかし、「夜行列車に10時間」などという移動は大会中に何度もあるのです。

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