■磐田期待のレフティーはホロ苦デビューに
磐田の清田は01年8月生まれだ。名字は「せいた」と読む。
横浜F・マリノスのジュニアユース出身で、高校から磐田U-18に転籍した。自身の尊敬する中村俊輔(現横浜FC)と同じタイミングでF・マリノスから磐田へチームを変え、なおかつ左利きという共通点もあって、U-18在籍時から注目と期待を集めてきた。清田のプレーにクラブのレジェンドの名波浩を重ねる視線もある。
今シーズンの磐田は、1年でのJ1復帰を使命とする。フェルナンド・フベロ監督のもとにはJ1規格の選手が揃っており、中盤は人材豊富だ。清田が定位置としてきたボランチでは、山本康裕と上原力也が指揮官の信頼をつかんでいる。元日本代表の今野泰幸やウズベキスタン代表ファズィル・ムサエフもいる。4-4-2のシステムで、サイドハーフとボランチを兼務する選手も多い。
愛媛戦のダブルボランチには、開幕から全試合に先発している上原と、元日本代表の山田大記が指名された。清田は右サイドハーフでスタートした。
左足から繰り出す長短のパスとドリブルは、ビルドアップから仕上げまでに幅広く生かされるはずである。ただ、7節の徳島戦で22分までに0対2とリードされ、8節の琉球戦も14分に先制されていた磐田は、前半を慎重に戦った。
悪くはないが良くもない内容の前半を受けて、フベロ監督は後半開始から選手交代をする。背番号30を着ける18歳は、前半だけでピッチを去った。
選手層の厚いチームで序列を変えていくには、ピッチ上に確かな足跡を残していくことが欠かせない。デビュー戦はほろ苦いものとなったが、愛媛戦を今後につなげることで、清田はチームの力になっていけるはずだ。