空前の大混戦が続くJ1リーグで、直近3連勝と上昇気流に乗る川崎フロンターレ。前節では強豪・ヴィッセル神戸を相手に華麗なパスワークで完勝を収めたが、続くファジアーノ岡山戦では一転、苦戦を強いられることとなる。相手の猛烈なプレッシングの前に、自慢のパスが分断される川崎。しかし、その苦境でチームが見せたのは“泥臭くしたたかなカウンター”という別の顔だった。理想と現実の狭間で揺れる熱戦の模様を、サッカージャーナリスト・後藤健生がひも解く。【第2回/全2回】
■ 敵将も完敗に脱帽! 華麗なパス回しの裏にあった「中1日」のコンディション差
さて、こうして2-0と先行した川崎フロンターレだったが、伊藤達哉の2点目が決まった直後の73分には神戸のエース、大迫勇也に角度のないところから決められてクリーンシートは達成できなかった。
それでも、敵将に完敗を認めさせたことは事実だ。
ただし、そこには川崎が中3日の連戦だったのに対して、ヴィッセル神戸は中2日だったという事情も絡んでいた。川崎の長谷部茂利監督も、わざわざ会見の中でそのことに言及。やはり、ベンチから試合を見ていて、神戸のプレッシングが思ったほど強くないことを感じていたのだろう。
川崎が10月17日の土曜日にセレッソ大阪と対戦して4-2と勝利したのに対して、神戸は18日の日曜日に岡山と対戦して3-0で勝利していた。
神戸の試合が18日となったのは、14日の水曜日にACLEで韓国の全北現代モータースと戦っていたからだ(2-0で勝利)。川崎も14日にはルヴァンカップでジュビロ磐田と対戦して勝利しているが、ACLEとは強度が違う。そして、結果として神戸は中2日で川崎と対戦することになったのだ。
神戸戦では、テクニックで上回った川崎のMFが見事に相手のプレッシングをかわして創造的なパスを回して攻撃を組み立てていたのだが、それは神戸の選手たちの足に疲労がたまっていたからでもあったのである。


























