■ブラジルの戦術修正で試合の構図が一変
後半開始とともに、ブラジルが交代カードを切ってきた。ストライカーのエンドリッキを投入してきた。アンカーのカゼミロがより高い位置を取るようになり、ゴール前の人数を増やしてクロスを多く供給してきた。
そのうえで、ヴィニシウス・ジュニオールが左サイドで大きく幅を取るようになった。右ウイングのハイアンも、縦への推進力を高めていく。さらには、CBがより高いポジションを取り、クロスを供給するようにもなってきた。
日本は中央へのクロスボールを跳ね返しつつ、両サイドからの突破をケアすることを迫られた。クロスボールを入れられることで、前半のようにブロックの外側へボールを追い出せない場面が出てきた。数的優位を作ってのチャレンジ&カバーができない、ボールホルダーにマークが及ばない、といった場面も頻出していく。
56分の失点は、左CBのカブリエウ・マガリャンイスにフリーでクロスを蹴られ、右ポケットに侵入してきたカゼミロに決められたものだった。この場面では堂安律がヴィニシウスに対峙し、伊東は堂安のカバーを意識しつつ左SBのドウグラス・サントスを見ていた。フリーのガブリエウ・マガリャンイスにはボランチの佐野海舟が出ていったが、間合いを詰め切ることはできなかった。
左利きのガブリエウ・マガリャンイスのクロスは、ゴールから遠ざかる軌道のアウトスイングだった。GK鈴木彩艶は、「判断が難しいボールで、嫌なところへ突かれた」と話した。GKが出られず、左CB伊藤洋輝の頭上を越してきたピンポイントクロスは、プレッシャーを受けなかったからこそ供給されたものと考えていい。









