【アディショナルタイムの悲劇の裏側】ブラジルに1-2敗北…数字が物語る論理的な結果 後半、サッカー王国が見せた“崩す”戦術変更(1)の画像
ブラジル代表を率いるカルロ・アンチェロッティ監督  撮影/原壮史(Sony α1使用)

■「自分たちの前で回される分には怖くなかった

【W杯 ラウンド32 6月30日2:00 日本代表 1ー2 ブラジル代表 ヒューストン・スタジアム】 

 数字は事実を切り取る。事実のすべてではないとしても、本質を映し出す。

 FIFA(国際サッカー連盟)のマッチレポートによれば、日本対ブラジル戦の両チームのシュートは5本対19本だった。枠内シュートは2本対7本である。ブラジルは17本のシュートのうち12本を、ペナルティエリア内から放っている。それだけ日本のゴールに迫る回数が多かった、ということだ。

 日本の枠内シュートは、27分の上田綺世のヘディングシュートと、29分の佐野海舟のゴールである。後半は枠内シュートを記録していない。

 ボール保持率はブラジルが61パーセントで、日本は30パーセントだった(9パーセントはインコンテスト。どちらの支配時間でもない)。

 こうしたデータが裏付けるものとして、日本は1対2でブラジルに敗れた。後半アディショナルタイムの失点は悲劇的であり、ドラマティックであり、センチメンタルな感情を呼び覚ますが、論理的な結果だったと言える。

 前半の日本は、プラン通りの戦いを見せた。「0対0のままで長い間、試合を進めていけたらいいなというなかで、先制することができて、これ以上ないスタートがきれた」と鎌田大地は振り返った。

 伊東純也も「0対0でも良かったですけど、1対0で折り返すことができた」と話す。3-4-3ではなく5-4-1で自陣にブロックを敷き、中央を締めて外へ、外へとボールを追い出していった。そのなかで、佐野がパスカットからゴール左隅へ蹴り込んだ。

「自分たちの前でボールを回されるぶんには、あまり怖さはなかった」と佐野が話したように、前半は決定的なシーンを作らせることなく終えている。

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