グループステージも残り1戦。初めてのベスト8進出、そして「最高の景色」を目指して北中米ワールドカップに臨んでいるサッカー日本代表。初戦となるオランダ代表との大一番では、終了間際のゴールで劇的な引き分け。チュニジアとの第2戦では4-0の快勝を手にした。グループステージ最終戦の相手は、スウェーデン代表(6月26日午前8時キックオフ)。勝点3でグループ3位、北欧の古豪をどう攻略すべきなのか? 元日本代表FWであり、“レフティーモンスター”と称された小倉隆史氏が秘策を公開。勝点獲得に向けた最強スターティングメンバーを予想する。
オランダ戦での負傷によって久保建英がメンバーから外れる緊急事態にも歴代最強とも評される森保ジャパンはまるで動じなかった。2002年大会以来、勝利のない第2戦で驚異的なゴールラッシュを披露。何事もなかったように鬼門を突破してみせた。
チュニジア代表戦ではスターティングメンバーに初戦とは異なる4人の顔ぶれを並べた。板倉滉、冨安健洋、田中碧、伊東純也の名前をスタメンリストに記入。ケガ人続出で野戦病院と化したシャドーには左に鎌田、右に伊東を置いた。
勝点3を確実に手にしたかった日本を力強く後押ししたのは4分の先制点。左からの中村敬斗のクロスを鎌田が冷静に押し込んだ。さらに31分にはエース、上田綺世が待望のワールドカップ初ゴールを豪快に決める。後半に折り返しても覇気のないチュニジアを完全に圧倒し、69分に伊東、83分には上田が見事なヘディングでとどめを刺した。日本代表にとってワールドカップにおける最多得点となる4-0の勝利により、5-1でスウェーデン代表を下したオランダ代表と勝点と得点失点差で並んでの2位に順位を上げた。
日本代表にとって最も心強いのはエースの覚醒だろう。ワールドカップの舞台で日本代表として初めて1試合2得点をマークした上田は破格の得点力を自らの力で示した。さらに、危なげない試合展開に持ち込めたため、鈴木唯人、鈴木淳之介、瀬古歩夢、そして後藤啓介にワールドカップの初舞台を経験させることができて、戦力の上積みにも成功。チュニジア代表戦では勝点3以外にも多くの収穫を得た。
このうえない試合結果と内容を手にしたチュニジア代表戦のポイントを解説しながら、スウェーデン代表との最終戦に向けた必勝シナリオを小倉氏が描く。
■「桁違いなパワーが分かる」グンと落ちるシュート
スウェーデン代表戦でのパフォーマンスや突然の監督解任劇を考えれば、チュニジア代表戦における日本代表の大勝も考えられましたが、鬼門などと言われながらも4-0という結果をきっちり残す今大会の日本代表は本当に強い。
特に、上田綺世選手の2ゴールは彼自身、そしてチームにとっても大きい。時代は違いますが、同じオランダリーグでFWとしてプレーした私も嬉しくなりました。
2つの得点は「らしい」ものです。
1点目には「FWのプライド」が凝縮されています。じっくりボールを保持して牽制しながら、打てると思った瞬間にズドン。通常、あのようなシュートはストレートな軌道を描くものですが、芯を捉えた上田選手のシュートはグンと落ちる。彼の桁違いなパワーが分かります。FWは数字。「点がほしい」という思いを隠さないプレーで得点して、吹っ切れたでしょうね。
2点目のヘディングはフリーでしたが、バックステップを踏みながらもあれだけ高く飛び、しかも滞空時間も長かった。さらに、あの位置からファーサイドに送り込むには相当な背筋力が必要。オランダリーグ得点王の肩書は伊達ではないことを実証しましたし、驚異的な身体能力に多くのスカウトたちが色めき立ったと思います。
あの2ゴールで波に乗らないストライカーはいません。スウェーデン代表戦でも爆発してくれるでしょう。





























