いよいよワールドカップ開幕――。初めてのベスト8進出、そして「最高の景色」を目指して北中米ワールドカップに臨む日本代表にとって大きな意味を持つのが初戦のオランダ代表との試合。日本時間15日の早朝5時にキックを迎える大一番に向け、オランダでもプレーした『レフティーモンスター』こと小倉隆史氏が秘策を語る。第3回ではグループステージ内の最大のライバル、オランダ撃破のキーマンと、小倉氏が選んだ「勝つ」ための最強の布陣を公開する!
オランダ代表はワールドカップでの優勝歴こそないが、準優勝3回(1974大会、1978大会、2010大会)。1988年にEURO優勝、そしてFIFAランク1位になるなど、誰もが認める強豪国の一つである。
ロナルド・クーマン率いる現チームもスター揃い。DFフィルジル・ファンダイクは34歳になったが、圧倒的なフィジカルの強さと優れた戦術眼で最終ラインを束ねる。バルセロナ所属のフレンキー・デヨングはゲームメイク力に優れ、1トップに入るメンフィス・デパイは通算55ゴール(108試合出場)というオランダ代表の最多得点者だ。さらに、ASローマに昨季の途中から加入して18試合で14得点という驚くべき数字を残したドニエル・マレンやイタリアで最優秀MFに輝いたタイアニ・ラインデルスもいる。
気になるデータもある。過去にオランダ代表は11回、ワールドカップに出場しているが、グループステージが採用されているワールドカップの初戦で負けたことがない(1934年と38年の大会はトーナメント制)。9試合を戦い、7勝2分け15得点2失点と破格の強さを見せている。
では、FIFAランキング8位のオランダに対して18位の日本はどのように守り、どのように攻めるべきなのか? 小倉氏が勝利への道を探る。
■予選では圧倒的に「ボールを支配」
初戦のオランダは、「退屈な1-0の勝利より、観客が熱狂する4-5で負けるほうがマシだ」という故ヨハン・クライフの言葉を実践する国。負けていいなんて微塵も思ってないのですけどね。
最近の日本の実績を考慮して「日本を見下す」ということはあまりないと思いますが、「オランダはサッカーの先進国だ」という強いプライドを持って勝ちにくるでしょう。メンタルも非常に強い彼らが、初戦だから無難に戦うというのも考えにくい。グループステージの初戦で負けたことがないというのも実にオランダらしいと思います。
ヨーロッパの予選では圧倒的にボールを支配していましたし、ボールを安易に蹴ることをよしとしませんから、日本もある程度はボールを支配されるでしょう。しかし、逆に言えば、日本のハイプレスが機能する状況が生まれるかもしれないので、意地になってパスをつないでほしいくらい(笑)。むしろ、オランダの前線には速い選手が多いため、簡単に蹴られるほうが日本は嫌かもしれません。
守備面で気がかりなのはシステムの嚙み合わせ。日本の3バックに対してオランダは3トップ。3バックはサイドにスペースが生まれやすく、空いたスペースにオランダのウイングがいる構図になります。
対応策の一つはウイングバックの位置を下げて5バック気味にして守る。もう一つは、アイスランド戦でアシストを決めた菅原由勢をウイングバックに入れて状況に応じて4バックにスライドする可変的な戦い方。ただし、ウイングバックの位置を下げれば、前からのハイプレスを捨てることになりかねませんし、可変式にしたらスライド時にマークのずれが生まれやすい。どう対応するのか、が注目ポイントの一つになると思います。





























