■結論が出なかった「左サイド」

 アイスランド戦でのもうひとつのテスト事項は、左サイドでの戦術に関するものだった。

 もちろん、南野拓実三笘薫という、これまで日本代表の左サイドの攻撃を担ってきた2人の選手が負傷して離脱してしまったためだ。

 森保一監督は、アイスランド戦前半では中村敬斗をウィングバックに置いて伊東純也を左シャドーでテストした。伊東は、俊足を生かしたアウトサイドでのドリブラーだが、最近はクラブでシャドーで起用されることもあり、また、中村とはスタッド・ランスでともに戦っていただけに、両者のコミュニケーションも良いはずだ。

 そして、日本代表は後半に入ると左のウィングバックに長友佑都を入れて、中村を左シャドーに回した。本番では、たとえば前田大然をウィングバックにして中村を中でプレーさせることが想定できるだろう。

 その後、日本代表は塩貝健人をトップに入れて小川航基との2トップに変更し、後藤啓介がシャドーの位置でプレーしたが、これはスクランブルのようなもので、うまく機能はしなかった。

 アイスランド戦は、いくつかの形をテストして情報を得るだけの試合だった。つまり「左サイドをどうするか」という課題についてはまったく結論が出ていないということになる。

 今後、鎌田大地が合流すれば、鎌田を左のシャドーで起用することも考えられる。南野に託していたようなプレーを期待するなら鎌田が最適だろうが、そうすると今度はボランチが手薄になる……。

 遠藤や冨安の状態を上げることと、左の戦術を確立すること……。

 いずれも、モンテレイとナッシュビルでの調整期間中の課題として残された。残り時間は2週間。そして、日本代表はトレーニング・パートナーとして同行するU-19日本代表との実戦形式の練習の中で、さまざまなテストを行うのだろうが、「対外試合」という実戦の場は設けないという。

  1. 1
  2. 2
  3. 3