いよいよ開幕が迫る北中米ワールドカップ。壮行試合のアイスランド戦を勝利で飾った森保ジャパンだが、ピッチには本番に向けてクリアすべき課題も見え隠れしていた。遠藤航や冨安健洋の「コンディション調整」、そして南野拓実・三笘薫の離脱による「左サイドの再構築」である。本番を前に課題が山積みの日本代表だが、はたして、これは「単なる不運」なのか? サッカージャーナリスト・後藤健生が、対外試合ゼロで初戦オランダ戦を迎える日本代表の「現在地」と日本サッカー界が抱える「大問題」を炙り出す!【全3回/第1回】
■その能力は「証明済み」も…
5月31日に行われたアイスランドとの親善試合。本来なら、ワールドカップに向けて史上最強の日本代表を期待を込めて送り出す壮行試合となるはずだったが、数々の課題を突きつけられる試合となってしまった。
森保一監督にとって、この試合で試すべきポイントの一つは、負傷の影響などでクラブでの出場機会を減らしたり、日本代表から遠ざかっていたりした選手たちのテストだった(一方で、これまでクラブでフル稼働してきた、たとえば佐野海舟などは休養が大事な時期なので、プレー時間は短くしなければならなかった)。
そうした事情を抱えた冨安健洋、板倉滉、伊藤洋輝(伊藤は吉田麻也に代わって14分からピッチに立つ)が最終ラインに並び、ボランチでも遠藤航がプレーした。
コンディションさえ万全なら、いずれもその能力は証明済みの素晴らしい選手たちばかりだ。
しかし、アイスランド戦で起用された負傷明けの選手たちのコンディションは、まだ十分に上がりきってはいなかった。
遠藤も、冨安も、本来の能力を考えれば50%くらいの出来。先発した守備陣の中で最もコンディションが良く、安定したプレーを披露したのは、皮肉なことにアイスランド戦前半に引退セレモニーを行った吉田だった。
遠藤や冨安は、これからワールドカップ開幕までに状態を上げることが本当に可能なのか? いや、「開幕から」が難しいなら決勝トーナメント初戦頃までに戻ってきてもらえれば、それでもいいのだが……。
このあたりはコーチング・スタッフ、メディカル・スタッフにとっての腕の見せどころであり、また、同時に「大丈夫。間に合う」という情報を信じて招集した側の責任でもある。























