2025年のJ1リーグは、鹿島アントラーズの優勝で幕を閉じた。勝負強さで結果をつかみ取ってきたのが鹿島なら、良いサッカーを追求したのが2位の柏レイソルだったと、サッカージャーナリスト後藤健生は考える。柏が示したサッカーの素晴らしさと今後の可能性についてつづる。
■町田のアタックをかわす技術力
決勝点は63分のFC町田ゼルビアのオウンゴールだった。
右から持ち込んだ瀬川祐輔のクロスにゴール前にいたDFの岡村大八が必死でクリアしようと足を伸ばしたものの、足先に当たったボールは町田のゴールに吸い込まれてしまった。
このオウンゴールを生んだ柏の攻撃の主役はMF中川敦瑛だった。
自陣でパスを受けた中川は、町田のMF前寛之がアタックしてくるのをかわして、うまくターンをして前を向いた。そして、中川はそのままドリブルで持ち運び、十分に相手守備陣を引き付けておいてから右サイドの瀬川につないだ。
同じような場面は、このゲームを通じて何度も見られた。
町田の選手がプレッシャーをかけてくるのを、柏の選手がテクニックでかわして前を向く。そこから、中川のように自らドリブルで持ち運ぶこともあれば、すぐに前線の選手にくさびのパスを入れたり、中盤につないでパスを回すこともある。
とにかく、守備の強い町田の選手たちからのアタックをかわすだけのテクニックを柏の選手たちは持っていたのだ。










