暦は11月に入り、Jリーグも最終盤へと突入。優勝争い、あるいはJ1生き残りをかけ、その戦いは激しさを増している。2025年のJ1は、どのようなクライマックスを迎えるのか。「ラスト3節」を前に、サッカージャーナリスト大住良之が「今後」を検証する!
■10月「好調」の柏、「ブレーキ」の鹿島
柏レイソルがこの10月は3連勝と好調を保っているのに対し、鹿島アントラーズは3連続引き分けと、ブレーキがかかっている。9月には4戦全勝、得点11、失点わずか1で首位に立ったのだが、その後首位は守りつつも2位以下にどんどん迫られている形だ。
10月の3試合は、ガンバ大阪とホームで0-0、ヴィッセル神戸とアウェーで0-0、そして京都サンガF.C.とアウェーで1-1。優勝争い同士の「直接対決」で相手に勝点3を与えなかった神戸戦と京都戦は、結果としては評価できるが、9月の4試合とは対照的に得点1、失点1という内容は懸念材料だ。
今季の鹿島は、川崎フロンターレを4回のJリーグ優勝に導いた鬼木達監督を招へい、「アントラーズのDNA」を持つ新監督の下、安定した好成績を見せてきた。横浜F・マリノスのジュニアユースから桐蔭学園高校、明治大を経て2021年に鹿島とプロ契約し、3シーズン目の2023年からレギュラーとなったGK早川友基が大きく伸びて、現在では日本代表でも「2番手」を争うようになり、20チーム最少の29失点という守備の重要なバックボーンとなった。







