優勝争いを左右する「横浜2クラブ」の残留争い、すべて下位チームと対戦の鹿島、柏に求められる「勝利数」【鹿島の9回目、柏の14年ぶり、横浜FMの初は?J1「ラスト3戦」こうなる】(3)の画像
第33節では、柏レイソルに1ー0で敗れた横浜F・マリノス。最終節で鹿島アントラーズと対戦する。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 暦は11月に入り、Jリーグも最終盤へと突入。優勝争い、あるいはJ1生き残りをかけ、その戦いは激しさを増している。2025年のJ1は、どのようなクライマックスを迎えるのか。「ラスト3節」を前に、サッカージャーナリスト大住良之が「今後」を検証する!

■10月「好調」の柏、「ブレーキ」の鹿島

 柏レイソルがこの10月は3連勝と好調を保っているのに対し、鹿島アントラーズは3連続引き分けと、ブレーキがかかっている。9月には4戦全勝、得点11、失点わずか1で首位に立ったのだが、その後首位は守りつつも2位以下にどんどん迫られている形だ。

 10月の3試合は、ガンバ大阪とホームで0-0、ヴィッセル神戸とアウェーで0-0、そして京都サンガF.C.とアウェーで1-1。優勝争い同士の「直接対決」で相手に勝点3を与えなかった神戸戦と京都戦は、結果としては評価できるが、9月の4試合とは対照的に得点1、失点1という内容は懸念材料だ。

 今季の鹿島は、川崎フロンターレを4回のJリーグ優勝に導いた鬼木達監督を招へい、「アントラーズのDNA」を持つ新監督の下、安定した好成績を見せてきた。横浜F・マリノスのジュニアユースから桐蔭学園高校、明治大を経て2021年に鹿島とプロ契約し、3シーズン目の2023年からレギュラーとなったGK早川友基が大きく伸びて、現在では日本代表でも「2番手」を争うようになり、20チーム最少の29失点という守備の重要なバックボーンとなった。

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