9月28日に行われた川崎フロンターレと柏レイソルの試合。そして同日に行われた川崎フロンターレ元監督の風間八宏氏が率いる南葛SCの試合。この2試合、そして、その他のJリーグの試合から、サッカージャーナリスト後藤健生が、改めて「パス」の意味を考える!
■「最終節」に持ち越された優勝争い
この川崎フロンターレ対柏レイソルの試合が行われた9月28日は、関東サッカーリーグ1部の最終節(第18節)でもあった。J1リーグから数えれば「5部リーグ」に当たる大会だ。前節終了の時点で東京ユナイテッドFCが勝点43で首位。南葛SCが勝点1の差で2位で、優勝争いは最終節に持ち越された。
南葛SCは、その最終節でエリース豊島FC相手に2対0で完勝したが、同時刻に行われた試合で東京ユナイテッドが逆転勝ちしたため、そのまま東京ユナイテッドが優勝を決めた。
南葛SCの監督は、あの風間八宏氏である。
昨年、風間監督が就任した時点ではまだまだ優勝争いには遠い存在だったが、風間監督の指導力で選手たちはどんどんとうまくなっていった。パスをつなぐのはうまくなったが、まだまだボールを前に進める推進力が不足していた時期もあったが、今シーズンに入るとパスのつながり方がよりスムーズになり、攻撃のスピードが大幅アップした。
今季の開幕の頃は「攻撃力は高いが、守備が脆い」と言われていたが、最近は守備の強度も増している。
南葛SCは2位に終わったものの、得点は18試合で52と圧倒的だったし(優勝した東京ユナイテッドの得点は32)、失点も20とそれほど多くはない。









