■思い出される「オシム氏の言葉」
だが、横パスをカットされるというのは、ミスの場所によらず致命的になることがある。
ラグビーのインターセプトの場面と似ている。
ラグビーという競技では前方へのパスが禁止されているから(そもそも、ボールより前のプレーヤーはすべてオフサイド)、パスは後ろへ後ろへとつないでいく。つまり、サッカーで言う「横パス」に近いイメージだ。そして、パスをつなぎながらバックライン全体が前方に上がっていくのだ。
そこで、その「横パス」をカットされると、味方は全員が前に走っているので背後に無人のスペースができてしまう。そして、インターセプトした相手方の選手は60メートル、70メートルを独走してトライできるのだ。
柏の横パスをカットして独走したマルシーニョが、まさにそれと同じイメージだった(ただし、サッカーでは最後にGKという「砦」が待ち構えているのだが……)。
つまり、この4対4の大スペクタクルの中で、川崎の守備は相手選手のマークという意味で同じようなミスを繰り返し、柏の守備はパスをカットされるというミスを繰り返したのだ。
人間が行うことなので、ミスが起きるのは防ぎようがない。選手もミスをするし、監督もミスをする。審判もミスをするし、実況アナウンサーも、ジャーナリストもミスをする……。
たしか、イビチャ・オシムがそんなことを言っていた。
だから、ミスをするのは褒められたことではないが、仕方のないことだ。だが、同じミスを繰り返してしまったら、これは(最も優しい言葉を使っても)「大いに反省しなければならないこと」だ。









