【2025年J2再開!「移籍市場分析」】中位&J3降格圏クラブもタレントを補強 残り15試合…過去データからは「勝点48」水戸のJ1昇格の可能性は高い【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
水戸ホーリーホック  撮影/中地拓也
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■山形は主力3選手が移籍。降格圏3チームも補強

 3週間のインターバルを経て、J2リーグが8月2日から再開される。7月7日に開いた第2登録期間(ウインドー)を使って、中位から下位チームも補強に動いた。

 16位のモンテディオ山形は、MF高江麗央横浜FCへ、MF小西雄大柏レイソルへ、FWイサカ・ゼインジェフユナイテッド千葉へ移籍した。J3降格圏の18位とは勝点2差で、彼らに代わる戦力の補強は不可欠である。

 高江と小西が抜けたボランチのポジションには、FC東京から寺山翼を期限付き移籍で迎えた。今シーズンはここまでリーグ戦の出場機会がなかったが、攻守に貢献できる25歳である。

 さらには藤枝MYFCから、MF榎本啓吾がやってきた。大卒1年目の22年、翌23年は主力としてプレーし、24年から10番を背負っているが、今シーズンはここまで5試合の出場にとどまっていた。25歳のサイドアタッカーには、ゴールとアシストが期待される。

 J3降格圏に沈む3チームも、チーム浮上のきっかけとなるタレントを加えた。

 18位のロアッソ熊本には、J1のヴィッセル神戸からFW橋本陸斗が期限付きで合流している。J2の最年少出場記録を持つ20歳のサイドアタッカーで、ショートパスをテンポ良くつないでいくサッカーにフィットすれば、攻撃で違いを見せられるはずだ。

 19位のレノファ山口FCは、水戸ホーリーホックからFW草野侑己、ブラジル人FWアレフ・フィルミーノを補強した。総得点がリーグワーストタイだけに、新たなストライカーの獲得は急務だった。

 20位の愛媛FCは、徳島ヴォルティスからMF杉森考起を獲得した。中盤の攻撃的なポジションを柔軟にこなす28歳は、20年に徳島のJ1昇格に貢献した。山口と同じように得点力アップが望まれるチームで、攻撃のオプションとなることが期待される。

 さらには水戸ホーリーホックから、MF前田椋介を獲得した。今シーズンは首位快走のチームでなかなか試合に絡めていないが、背番号10を着ける実力者である。愛媛は主力MFの窪田稜が横浜FCへ移籍したが、杉森と前田の加入で中盤のバリエーションを増やすことができた印象だ。

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