■最近は「あまり記憶にない」完敗
なでしこジャパンが、ここまでの「完敗」を喫したことは最近ではあまり記憶にない。
このところ、女子ワールドカップやオリンピックといった主要大会で、日本は準々決勝やラウンド16での敗退が続いていたが、それでもここまでの完敗はなかった。
昨年のパリ・オリンピックでは日本は準々決勝でアメリカと対戦。延長前半アディショナルタイムに1点を失って敗れたのだが、対戦相手のアメリカはこの大会で金メダルを獲得したチームであり、延長戦での惜敗はむしろ“善戦”というべきものだった。
オリンピックでは、初戦でワールドカップ・チャンピオンのスペインにも敗れているが、日本は藤野のゴールで先制しており、右サイドバックの清水梨紗の負傷交代さえなかったなら、勝利の可能性もある内容だった。
2023年の女子ワールドカップでは、準々決勝でスウェーデンのパワーと高さの前に屈したのだが、内容的にはそれほど悪い試合ではなかった。
「主要大会での大敗」といえば、2015年女子ワールドカップ(カナダ大会)決勝でのアメリカ戦までさかのぼる(日本は前半の16分までに4失点して2対5で敗れた)。