■鹿島の出来が「悪かった」?
2点目は13分。喜田拓也が中央やや左にいたアンデルソン・ロペスにパスを付けると、右サイドの植中、そして、右サイドハーフのヤン・マテウスと渡り、ヤン・マテウスが決める。
さらに、27分には鹿島のチャヴリッチのドリブルを永田が止めたところから始まり、再び喜田からパスを受けたアンデルソン・ロペスがドリブルで持ち込んで、中央右寄りにいたヤン・マテウスに渡し、ヤン・マテウスが狙いすましたシュートをゴール左上に決めて3点差とした。
この前半30分までも含めて、ボールを保持して攻める時間は鹿島のほうが長かった。
90分間を通じてのシュート数は、横浜FMが8本に対して鹿島が12本。ゴールキックの数でも横浜FMが13回に対して鹿島はわずかに3回。CKの数も、4本対10本と、数字的には鹿島がすべて上回っていた。
しかし鹿島は、ケガ人続出でメンバーが揃わない横浜FMの守備陣を最後まで攻め崩せなかった。
得点は、36分に鈴木優磨の左からのクロスに荒木遼太郎がヘディングシュートを放ち、混戦の中からレオ・セアラが決めた1点のみ。後半も、2点差を追う鹿島が攻撃を続けたが、横浜FMは最後まで体を張って守り切った。
こんな結果になったのは、横浜FMが良かったのか、それとも鹿島が悪かったのか……。
もちろん、両面がある。だが、僕には、どちらかといえば鹿島の出来が悪かった部分のほうが大きかったように思えた。