■14回のW杯で「最小数字」の大会
サポーターは、どんな内容でも、アディショナルタイムの最後の1秒まで声を落とさず、声援を送り続ける。その姿勢には頭が下がる。しかし、リーグやチームがそれに甘えていてはいけない。「エンターテインメント」として魅力がなければ、Jリーグは衰退に向かっていく。その危機感を持たなければならない。
今季J1の1試合平均「2.17」というと、思い出す数字がある。「2.21」。1990年のワールドカップ・イタリア大会での1試合平均得点数である。出場24チーム、全52試合で記録された得点は115。1試合平均2.21点は、それまでの14回のワールドカップで最少の数字だった。
ちなみに、1930年の第1回大会からその直前の1986年メキシコ大会までの13大会、全412試合で生まれた総得点は1328。1試合平均3.22。1954年スイス大会では26試合で140点、1試合平均5.38というたくさんのゴールが生まれたが、1960年以降の大会はすべて2点台の後半という形だった。