
4月13日、J1リーグ第10節が行われ、浦和レッズが2−0でFC町田ゼルビアに勝利した。その電光石火の2点目に大きな反響が寄せられた。
雨中の国立競技場での一戦。勝てば首位浮上の町田に対して、浦和は1トップに身長170cmの俊足ドリブラーである松尾佑介を起用する。前半15分、コーナーキックからDFマリウス・ホイブラーテンのゴールで先制点を奪うと、1−0で迎えた同38分だった。
ボールはペナルティーエリア内のGK西川周作の足元にあった。前線の状況を見た西川が次の瞬間、左足インステップでの低弾道の長距離パスを前線の渡邊凌磨へ送る。するとセンターサークル内で渡邊が、反転しながら右足フリックで斜め後方へ。そのパスに松尾が抜け出した。
パスが来る前にすでに走り始めていた松尾は、そのままスピードに乗ったドリブルで約30m突き進み、ボックス内に侵入する。そして最後は町田DF昌子源のスライディングタックルを掻い潜るように左足シュートを放ち、GK谷晃生の頭上を抜いてゴールネットを揺らした。
西川のキックから松尾のゴールまで8秒弱。瞬く間に国立のピッチを最短距離で切り裂いた見事なカウンターアタックだった。