■自信を失っている横浜F・マリノス
今季からスティーブ・ホーランド監督率いる新体制に移行したマリノスもギアが上がる気配が見られず、18日にとうとう指揮官解任という決断が下された。当面はパトリック・キスノーボ・ヘッドコーチが暫定的に指揮を執り、クラブ側は新監督人事に着手するというが、ACLEのサウジアラビア・ラウンド直前に大鉈が振るわれるのは異例中の異例。それだけチームが危機的状況に陥っていたということなのだろう。
実際、アビスパ福岡と清水との直近2試合を見ても、先手を取りながら、後半になって足が止まり、ひっくり返されるという信じがたい敗戦を喫した。これでリーグ6戦未勝利となり、選手たちも自信を失ってしまっている印象だった。
ACLE前にリーグ戦が詰め込まれ、超過密日程になっているという厳しい現実は大きいが、それは川崎フロンターレにも言えること。川崎は苦境の中でも着実に勝ち点を積み上げている。そう考えると言い訳はできない。
キャプテン・喜田拓也や守備の要、ジェイソン・キニョーネスや渡邊泰基の負傷、アンデルソン・ロペスやエウベルの不調など、停滞の要因を挙げればいくつかあるが、それでも勝たなければいけないのがマリノスである。
ここへきて遠野大弥や植中朝日がゴールという結果を残し、山根陸や諏訪間幸成ら若い世代が存在感を示すなど、前向きな要素がないわけではない。監督交代という激震が走る中、いかにして苦境から這い上がるのか。ACLE出発直前の20日の次戦は復調傾向の浦和レッズが相手。この試合も簡単ではないだろうが、光明が見えるような一戦にするしかない。