■不本意な序盤戦を過ごすG大阪
もう1つ、目を向けるべきなのが、ガンバ大阪。2024年J1で4位とジャンプアップし、今季はタイトルも視野に入れていただけに、ここまでの序盤戦は不本意と言わざるを得ないはずだ。
リーグ戦の方は4月6日の柏レイソル戦で黒星を喫した後、12日の名古屋戦で辛くも勝利。5試合ぶりの白星を飾り、チーム全体が安堵感に包まれた。そのうえで、16日のルヴァンカップ・水戸ホーリーホック戦に挑み、延長の末にファン・アラーノの決勝点で勝利。公式戦2試合連続白星で、ようやく勢いに乗っていけそうな雰囲気になりつつある。
今のガンバが取り組まなければいけないのは、得点力アップと失点減の両方だ。特に昨季大躍進の原動力となった守りの部分はよりブラッシュアップさせるべき。中谷進之介も「今季は噛み合っていない部分がある」と語っていたが、直近の公式戦2試合はクリーンシートを達成。ようやく守備陣と中盤の良好なバランスが見えてきたのではないか。
そのベースを生かしながら、攻撃に厚みを加えられれば理想的。今季は宇佐美貴史が万全でないのが懸念されるところだが、イッサム・ジェバリや山下諒也ら他のアタッカー陣がもっと存在感を示して、エース不在をカバーしなければならない。まだ無得点の満田誠やデニス・ヒュメット、若手の名和田我空、南野遥海らの奮起も求められるところ。まずは直近20日の横浜FC戦を注視していきたい。
(取材・文/元川悦子)