【第10節終了のJ1。首位・福岡、2位・京都に鹿島は8位後退。なぜここまで想定外が続くのか?(1)】キム・ミョンヒ、チョウ・キジェ、長谷部茂利……意外な上位陣の顔ぶれは監督力が影響か?の画像
京都サンガF.C.の曺貴裁監督、川崎フロンターレの長谷部茂利監督、アビスパ福岡の金明輝監督 撮影:中地拓也

 2025年J1第10節が終了し、今季からキム・ミョンヒ監督体制に移行したアビスパ福岡が史上初の暫定首位に立った。彼らを追走するのが、チョウ・キジェ監督体制5年目の京都サンガ。3位は長谷部茂利監督就任直後の新生・川崎フロンターレという意外な展開になっている。

 伏兵が躍進する傍らで、依然として苦境を強いられているのが、2023・24年王者のヴィッセル神戸。4月12日の東京ヴェルディ戦を辛くも勝ち切って今季3勝目を挙げたものの、まだ14位にとどまっている。
 前評判の高かったサンフレッチェ広島も12日にホームで対峙したJ1初参戦のファジアーノ岡山にまさかの苦杯。6位に後退してしまった。さらに3月終了時点では首位に立っていた鹿島アントラーズも広島、京都、セレッソ大阪に3連敗で8位に転落。上位争いをすると見られた有力チームが足踏み状態に陥っていることも、想定外の大きな要因になっていると言えるだろう。
 そこで、福岡と京都に目を向けると、どちらも指揮官のマネージメントに選手たちが確実に呼応。攻守両面で安定感あるパフォーマンスが見られる。特に福岡は開幕3連敗という苦しいスタートを切った後、神戸戦勝利で復調。そこから7戦無敗で来ている。

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