【鹿島、湘南、広島、柏が上位。名古屋は最下位。第5節終了のJ1を検証する(2)】5戦未勝利の名古屋は崖っぷち。神戸・横浜FMは今週が山場か。岡山戦勝利の浦和レッズは明るい兆しも? の画像
ヴィッセル神戸 大迫勇也、浦和レッズ 松尾佑介、名古屋グランパス 山岸祐也、横浜F・マリノス 遠野大弥 撮影:中地拓也

 2025年J1序盤5戦で好スタートを切ったチームがいる反面、停滞感を打破できずに低迷しているチームもある。

 その筆頭と言えるのが、5戦未勝利の名古屋グランパスだろう。元日本代表GKシュミット・ダニエル、実績十分の原輝綺宮大樹佐藤瑶大徳元悠平浅野雄也らを補強したこともあり、開幕前は躍進が期待されていた。浦和レッズ原口元気も開幕前メディアイベントで「名古屋がかなりいいと聞いている」と発言するほど、他チームからも警戒されていたが、ふたを開けてみると2分3敗の勝ち点2でまさかの最下位に陥っているのだ。
 一番の気がかりは守備だ。2月15日の開幕・川崎フロンターレ戦で0-4の大敗を喫したのを皮切りに、毎試合失点していて、ここまでで12失点という苦境に陥っている。昨季大きく成長した三國ケネディエブスを軸に、原と河面旺成を並べれば、ある程度は守り切れると見られたが、思うように機能せず、毎試合のように3バックの構成を変えることになっている。もちろん開幕前にシュミットが長期離脱を強いられたこともマイナスだが、これだけ守備陣が落ち着かなければ、勝ち点を稼げないのも理解できる。
 キャスパー・ユンカーの負傷もあって、前線アタッカー陣の得点数が伸びないのも課題。FWの永井謙佑山岸祐也、主軸の1人である和泉竜司もまだ無得点。直近8日のセレッソ大阪戦で今季から古巣復帰したマテウス・カストロが待望の今季初ゴールを挙げたのは朗報だが、チームを引っ張る点取屋が出てきていないのも厳しいところだ。
「今季の名古屋はボール保持に意識が行き過ぎている」といった指摘もあり、長谷川健太監督がいかにして攻守のバランスを修正するか注目されるところ。15日の東京ヴェルディ戦で負けるようなことがあれば、現体制が大きく揺れ動く可能性もないとは言い切れないだけに、次は大きな正念場となるだろう。

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