■浦和は第5戦でやっと勝利

 そして、3月8日のファジアーノ岡山戦を1-0で何とか勝ち切り、序盤4戦未勝利の苦境から抜け出した浦和レッズも今後が気になるチームの1つ。現時点では勝ち点5の13位に位置しているが、19年ぶりのタイトル奪還を大目標に掲げているだけに、ここからが本当に重要だ。
 しかも3月16日の次戦は目下、首位を走っている鹿島アントラーズとのアウェー戦。浦和にとっては絶対に負けられない大一番ということで、チーム全体の士気は上がるだろう。ここで連勝できれば、順位もさらに上がるだけに、マチェイ・スコルジャ監督のマネージメントが注目される。
 岡山を見る限りだと、最悪の状況は脱しつつある印象だ。前半終了間際にチアゴ・サンタナがゴールしながらVAR判定で取り消されたシーンも複数の選手が絡んでお膳立てしている。決勝点になった後半4分のサンタナの得点シーンも安居海渡が右サイドを上がるというこれまでなかった動きから生まれた。こういった新たな攻撃の組み立てが見えてきたのはポジティブな材料と言える。その流れで鹿島から勝ち点3を奪えれば理想的。まずは次戦をしっかりと見極めることが肝要だろう。
(取材・文/元川悦子)

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