昨シーズン残留争いの湘南に敗戦、名門・鹿島復活のカギは鈴木優磨、徳田誉ら「前の組み合わせ」決定と鬼木新監督の「色のなさ」と「鹿島らしさ」【2025Jリーグ「開幕」の激論】(6)の画像
鹿島アントラーズ再建の期待がかかる鬼木達監督。 撮影/重田航

 2025年のJリーグが開幕した! オフの間も、新チームの姿を想像する楽しい時間ではあるが、開幕戦を戦ったことで新チームの姿も、おぼろげながら見えてきた。今年は、どんなシーズンになるのか、また、優勝や降格、サプライズを起こすクラブはどこか? ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が、新情報なども踏まえて、徹底的に語り尽くす!

■考えどころは濃野公人の「ポジション」

――鬼木達新監督を迎えた鹿島アントラーズはどうでしょうか。

後藤「駒がいっぱいあるから、前のほうの組み合わせが決まれば強くなると思う。決定まで、どれくらい時間がかかるかなあ。でも、横浜F・マリノスほど、時間はかからないと思う。1か月くらいたったら、ある程度、固まってくるんじゃないかなと思うけど」

大住「他のビッグクラブと比べて鹿島の利点は、ACLがないので国内の試合に集中できること。そういう意味では、戦いやすいシーズンだと思うよね」

後藤「後ろのほうのメンバーは、去年と同じだからね」

大住「小池龍太が入ったくらいだね」

――開幕戦では昨シーズン活躍した濃野公人ではなく小池がサイドバックで先発し、濃野は交代でサイドハーフに入りました。

後藤「プレシーズンマッチのいばらきフェスティバルで濃野は、サイドバックで起用されていたけど、本当に高い位置からスタートしていたからね」

大住「彼のシュート力は魅力だから、前で使いたくなるのも分かるよね」

後藤「去年は後ろからすーっと上がってきて、最後にシュートを打つところに顔を出していた。前で使うとチャンスメイクが仕事になってくるから、使い方がだいぶ変わるなという感じ。濃野のポジションもどちらがいいのか、考えどころだろうね」

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