■父譲りの走力と運動量

 1年でJ1復帰を果たした横浜FCもJ1経験者中心の陣容ではあるが、新戦力の新保海鈴はフォーカスしたい人材だ。
 彼は元日本代表田中隼磨(解説者)を父に持ち、柏レイソルセレッソ大阪のアカデミーで成長。2021年にレノファ山口でプロキャリアをスタートさせた。その後、2022年はJ3のテゲバジャーロ宮﨑、2023年は同いわてグルージャ盛岡でレンタルを経験。2024年に山口に戻ってフル稼働し、今回ようやく最高峰リーグへのステップアップを叶えた苦労人である。
 父譲りの走力と運動量を備えた左サイドバック(SB)で、以前より守備強度も高まった。四方田修平監督はJ1残留のために守りをベースに考えたチーム作りを進めると見られるだけに、彼が主力に定着しようと思うなら、守備力をもっと高める必要がありそうだ。それでも、アグレッシブで粘り強いプレースタイルは指揮官好みでもある。本人も初挑戦のJ1でどこまでやれるかワクワクしているに違いない。こういうフレッシュな選手がブレイクすれば、横浜FCも盛り上がるはずだ。

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