■広島の攻守のカギと言えるサイドは
広島の攻守のカギと言えるサイドに関しては、東俊希、新井直人、中野、志知孝明に加えて、実力者の菅大輝の加入が発表されており、さまざまな組み合わせが可能になりそうだ。左利きでキッカーも務めている東の能力の高さは評価されるべきだが、彼が疲れてくると左サイドが停滞するというケースも散見された。そこに菅が入ることで、違った色合いをもたらせるし、チームの攻守両面が活性化されるだろう。
攻守両面でバランスのいい陣容になりそうな広島。あとは波のない戦い方を確立させ、ここ一番で勝ち切れる勝負強さをどう身に着けるかだ。そこがスキッベ体制の広島に一番足りないところかもしれない。それさえ克服できれば、ここから黄金期を築けそうな予感もある。24年ラストに号泣した佐々木翔が今度こそシャーレを掲げる姿を楽しみに待ちたいものである。
(取材・文/元川悦子)