■再評価されるであろうWB
左右のウイングバックは攻撃的なキャラクターを揃えるが、三笘薫(ブライトン)、伊東純也(スタッド・ランス)、堂安律(フライブルク)は順当で、中村敬斗(スタッド・ランス)は限りなく順当に近い有力と見る。前田大然(セルティック)もFW、シャドーとの3ポジションで計算できるため、有力だろう。
ただ、攻撃的とは言いながら守備のスタンダードがハイレベルに求められるため、他のどのポジションよりもコンディションの見極めが必要だ。また世界と戦うにあたって、より守備的な選択を迫られる可能性もあり、この記事のDFのところで書いた通り、菅原由勢や橋岡大樹、関根大輝、現在は外れている毎熊晟矢など、サイドバックの選手が再評価される可能性もあるポジションだ。同じ流れで、4バック回帰も当然ありうる。
最終予選の中で上記の三笘、伊藤、堂安、中村、前田は全ての選手が2シャドーでも起用されており、彼らに関しては柔軟にシフトできる。そうは言っても3ー4ー2ー1を継続したほうが、例えば右なら伊東と堂安、左であれば三笘と中村を同時に起用することもできるため、森保監督としてもタレント力を生かした、豊富なオプションを考えていきやすい。攻撃的なウイングバックは現時点でも世界で戦えるメンバーが揃っており、新しい選手が割って入るのはかなり難しい。
そのため26人のリストに入れることはできなかったが、斉藤と同じくチャンピオンシップで奮闘する平河悠(ブリストル・シティ)はタイプ的にも、このポジションにピッタリの人材で、左右のサイドをこなせるという意味でも、競争に食い込んできてほしい一人だ。現在のメンバーにいないタイプという基準では、右サイドからの鋭いカットインを武器とする坂元達裕(コヴェントリー・シティ)も面白い。