■バリエーションに富んだ選手起用
最終予選の第二戦となった、9月のバーレーン戦後に堂安が語っていたのは彼自身も含めて、世間から攻撃的なキャラクターとして見られる選手たちが、当たり前のように守備でハードワークできるということ。それこそ日本の強みであり、また欧州トップリーグの厳しい環境で揉まれる選手たちが、代表の舞台で示せるものでもある。
6月シリーズで3バックに自信を掴んだ森保監督は、9月からスタートした最終予選で3ー4ー2ー1を継続して使い、キャプテンの遠藤航(リバプール)と守田英正(スポルティング)を擁するボランチや3バックのメンバーをほぼ固定させる一方で、ウイングバックとシャドーに関してはバリエーションに富んだ選手起用に踏み切った。
9月には伊東純也(スタッド・ランス)と三笘薫(ブライトン)がアジアカップ以来の代表復帰となり、この森保監督のプランを大きく前進させた。伊東は右ウイングバックで、主に途中から流れを変える役割を担い、中国戦の1ゴール2アシストを皮切りに、最終予選だけで6アシストを記録。三笘は左サイドの主翼として1得点3アシストという数字以上に、左サイドから相手ディフェンスに脅威を与えた。ウイングバックの攻撃力が6試合で22得点という圧倒的な数字に、ダイレクトに反映された格好だが、興味深いのはシャドーとの関係性だ。