■キーパー以外「なんでもやる」選手
――確かに渡辺の走行距離は442.5kmで、2位の田中駿汰は403.3kmと、マラソン1レース分くらい違いがありますね。
後藤「しかも90分間のうちに4つくらいのポジションをこなすんだよね」
大住「そうそう。彼がいなかったら、浦和はJ2に降格していたかもしれないよ」
後藤「サイドバックにウィングバック、さらに中盤」
大住「ボランチとトップ下もこなすからね」
後藤「GK以外、なんでもやる選手だね。FC東京では試合には出ていたけど、特に印象は残さなかった。どうして、こんなことになったんだろう」
大住「どうしてベストイレブンの候補に入っていないのか不思議だった。すごい働きをしたことは確かだよ」
後藤「浦和を支えた選手だったのは間違いない」
大住「チームを支えるだけじゃなくて、リーグを見渡しても際立ったプレーをしたと思うんだけどな」
――後藤さんは誰か気になった選手はいますか。
後藤「ガンバ大阪の中谷進之介だね。最終節の広島戦を見て、すごいことになっているなと思った。どんどんポジションを離れて、中盤に相手を抑えにいったり、サイドが空くとすっと流れてと、そういう動きを迷いなくできるんだよね。ちょっと、ひとつ格が違うDFになったなという感じ。名古屋グランパス時代から随分、期待はしていたんだけど」
大住「28歳だから、まだ若いよね。柏レイソルで早くから試合に出ていたから、もっと年齢がいっているかと思った」
後藤「日本代表のレギュラークラスになるのかと思ったんだけどね」
大住「今だったら、谷口彰悟の代わりになれるかな」
後藤「なるんじゃないかなと思うよ」